Concept & Setting
世界観
表向きは私たちの知る現代日本。だが世界には目に見えない「ほつれ」があり、そこから不定期に「界(さかい)」が泡のように開く。界の中だけ現実の法則が上書きされ、魔法も剣も異能も機能する。見えるのは素質を持つ 「渡り手」 だけ――彼らは見えない場所で世界の綻びを繕い続けている。
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界(さかい)の正体と仕組み
界とは ― 因果のほつれ
現実に生じた因果の緩んだ領域。物理も常識もわずかに溶け、想いや概念が形を持つ。人の強い感情・土地の記憶・古い因縁が引き金になるという。攻略して閉じる出現型ダンジョン。
深度と核(コア)
界は「層」で構成され、深いほど報酬も危険も増す。最奥の核(コア)を処理すると界は閉じる。核の周りには番人が陣取り侵入者を阻む。
因果のゆらぎ=賽(さい)
界では結果が一つに定まらず賽の目のように揺らぐ。渡り手は揺らぎに賭けて結果をたぐり寄せる=判定(賽式)。揺らぎの澱が賽片として溜まり、因果をねじ曲げる燃料になる。ルールは世界の物理そのもの。
漏れ(リーク)
界を放置すると内側の法則が現実へ滲み出す。初期症状は悪夢・不眠・原因不明の不調・小さな失踪。進行すると怪異が現実を侵す。渡り手が界を閉じる最大の理由。
時間のズレ/遺物
界の中の時間は現実とズレることがある(数分が一晩、逆も)。界から持ち帰る物品=遺物(ギア)は武器・装具になるが、現実に出すとわずかに世界をゆがめる。
渡り手と「表/裏の顔」
界が視える素質者が渡り手=PC。表の顔(現実の職業=オリジン)と裏の顔(界での力=アスペクト)を持つ。現実では裏の力は使えない――日常を守るため非日常へ通う断絶がドラマを生む。
界をめぐる組織
協力・中立・敵対のさまざまな勢力が界に関わる。卓に合わせて取捨選択・改名可。
境界管理局(局)中立〜管理
表向きは別名義の役所として存在する政府の秘匿機関。界の監視・封鎖、渡り手の登録・管理を担う。秩序と隠蔽が最優先で、被害最小化のためなら情報統制も辞さない。
拠点:地味な合同庁舎の一室(表札は別部署)。
主要人物:局長代理 黒越 司(冷徹な官僚)/現場主任 詠田(渡り手に同情的)。
火種:強硬な封鎖派 × 渡り手との協調派。秘界情報の握り潰し疑惑。
フック:高危険度の界を封鎖せよ/未登録の渡り手を確保せよ/局の機密が賽の会に漏洩。
渡し舟(わたしぶね)協力
渡り手たちが自発的に作った相互扶助の組合(ギルド)。依頼仲介・界情報の共有・新人の手ほどき・遺物鑑定。「一人で深い界に行くな」が合言葉。
拠点:表は古い喫茶店/古書店。奥に渡り手だけの“船着き場”。
主要人物:船頭 渡瀬 トキ(引退した古参の相談役)/受付 ミナ。
火種:局への協調派 × 独立派。資金難で賽の会の金に手を出しかける者。
フック:行方不明の仲間を捜す/新人の初陣に付き添う/曰くつきの遺物の鑑定。
観潮社(かんちょうしゃ)協力
界を古来「怪異・祟り」として鎮めてきた寺社・地域信仰の系譜。巫・祓い手を擁する。科学でなく土地と祈りの作法(穢れ・縁・供養)で界に対処する第三の知恵。
拠点:海辺・離島の古い社(天草の隠れた信仰の土地など)。
主要人物:若き祓い手 天草 詞葉(巫女)/老宮司 潮さま(言い伝えの生き字引)。
火種:保守派 × 現代の渡り手と組む革新派。継ぐ者が減り存続が危うい。
フック:祟りと噂の古い界を鎮める/失われた祓いの作法/海から流れ着く“漏れ”の怪異。
界象研究会中立
大学・在野の研究者が集う界の解析集団。構造・遺物・番人の弱点を学術的に解く。観察と再現性が信条で、好奇心が過ぎて倫理は二の次になりがち。
拠点:大学研究室/雑居ビルの私設ラボ(機材と資料の山)。
主要人物:主宰 円城寺 玲(暴走癖の天才)/助手 真壁(手綱役の常識人)。
火種:純粋研究派 × 力の応用派。データを賽の会へ売る裏切り者の影。
フック:界の観測護衛/暴走する実験界を止める/成果の悪用。
賽の会(さいのかい)敵対〜利害
界の力と遺物を私欲・利益のために使う結社。裏社会と結び、遺物の闇取引や違法な界の“養殖”に手を染める。明確な悪というより「秩序の外で甘い汁を吸う者たち」。
拠点:表に出ない。闇市・会員制の場・ダミー会社を転々と。
主要人物:顔の見えない胴元 賽堂/仲介人 蛭川(笑顔で危険な取引を)。
火種:利益至上の本流 × 力に魅入られ喰い手へ傾く一派。胴元の正体争い。
フック:養殖された界を潰す/盗まれた遺物の奪還/甘い取引の裏の罠。
喰い手(くいて)敵対・人外
界の力に呑まれ、人の「気」を喰らって自我を保つ側に堕ちた元渡り手。やがて番人と見分けがつかなくなる。「力に魅入られた末路」=渡り手自身の影。
流儀:理性が残るうちは狡猾に眠る人を狙い、末期は本能だけの怪物に。
象徴:最初に堕ちたと噂の 「初穂(ういほ)」=深界の主。
フック:知人が喰い手になりかけている/街の失踪は喰い手/初穂を巡る真相。
※サンプルシナリオの番人「貪り喰らうもの」も喰い手化の入口。
界のタイプ(核の性質)
界は最奥の核の性質で“色”が決まる。差し替えるだけで別セッションになる。
眠り界入門向き
核=眠り・夢・気。兆候は不眠・悪夢の流行。番人は気を喰らう肥大型。テーマは救出・癒し。サンプルシナリオの界はこれ。
記憶界
核=土地や人の記憶。兆候は既視感・古い幻。番人は過去の姿を模倣する。テーマは真相・喪失と受容。
因業界観潮社向き
核=怨念・未練・因縁。兆候は祟り・不吉な噂。番人は執念の権化。テーマは供養・赦し。
祭礼界
核=信仰・祝祭・供物。兆候は祭囃子・人寄せ。番人は神めいた存在。テーマは奉納・畏れ。
虚界(うろかい)高難度
核=空白・喪失・飢え。兆候は静寂・消失。番人は喰い手・虚ろな影。テーマは危険・喪失の連鎖。
界の位階(深度)
浅界(部屋規模・入門)→中界(街区・標準)→深界(街一つ・複層)→秘界(常設化しかけ・キャンペーン級)。深いほど報酬も危険も増す。
渡り手の階梯
未覚 → 新参
未覚=素質はあるが界を知らない一般人。最初の界で命の危機に瀕し、裏の顔が覚醒して新参になる(=多くのPCの開始点)。
渡り手 → 古参
複数の界を閉じれば一人前の渡り手。深界を生還し後進を導く域が古参。経験点とタレントで表現される。
越境者/代償
秘界に挑む伝説の域が越境者。だが界に深く関わるほど日常との両立は難しく、力に呑まれれば喰い手へ堕ちる危険も常にある。
15_世界観設定.md に。